ETC利用明細CSVをfreee・マネーフォワードで扱いやすく整理する手順
ETC利用照会サービスやJTRが配信するCSVを、各会計ソフトの公開インポート手順で取り込みやすい形に整理するための独立ガイド
1. このガイドの位置づけ
ETC利用照会サービスやJTRから出力されるCSV明細は、人が読むためというより会計ソフトに取り込むための一次データです。本ガイドは、freeeやマネーフォワード クラウド会計が公開している取り込み手順に沿って、CSV側を「取り込みやすい形」に整える前段の作業を整理します。JTRはfreee株式会社・株式会社マネーフォワードのいずれとも資本・業務提携・データ連携・公式アプリ登録・認証パートナーといった関係を一切持ちません。本ガイドは各社が公開しているヘルプ情報を整理した独立した解説であり、各ツール側の動作・仕様の最終確認は必ず公式ヘルプおよび社内の会計担当者・顧問税理士にお願いします。
2. CSVの中身を確認する
ETC利用照会サービスのダウンロードCSVと、JTRの日次配信メールに添付されるCSVは、いずれもカンマ区切りの一次データで、ヘッダ行(列名)の後に1取引1行の形で並びます。カード会社・配信元・出力時期により列の数や名称が変動するため、お手元のCSVをエディタで開いて実際の列名をご確認ください。
- 取引年月日(または利用日)
- 入口IC
- 出口IC
- 通行料金(割引適用後)
- 適用された割引区分
- 車種区分
- ETCカード番号下4桁
- 車両番号(または管理番号)
3. freee の公開インポート手順を読む
freeeのヘルプセンターでは、CSVから取引を取り込む方法として「取引 → 取引の一括登録(インポート)」のフローが解説されています。インポート画面にはfreeeが用意したテンプレートCSVのダウンロードリンクがあります。
- freeeのテンプレートCSVをダウンロードして、発生日・勘定科目・税区分・金額・取引先・備考などの列を確認します
- ETC側CSVの列を、freeeテンプレートの列にスプレッドシート上のマッピング表で並べ替えます
- 取引先は「ETCカード会社」や「NEXCO○○」などに統一すると、後の自動仕訳ルールが効きやすくなります
- インポート後、部分一致ルール(摘要に「ETC」→ 旅費交通費)を作成しておくと、次回以降の取り込みが早くなります
- 消費税区分は原則10%課税仕入の前提ですが、軽減税率や非課税の取扱いに該当しないか会計担当者にご確認ください
4. マネーフォワード クラウド会計の公開インポート手順を読む
マネーフォワード クラウド会計でも、「自動で仕訳 → 連携サービスから入力 → インポート」というフローでCSVを取り込めることが公開ヘルプに記載されています。
- インポート画面で通帳・カードCSVのテンプレートを確認します
- ETC側CSVの列を、マネーフォワードが期待する列名(日付・摘要・出金額など)に並べ替えます
- 自動仕訳ルールを「部分一致 ETC → 旅費交通費」のように設定すると、次回以降は自動分類されます
- 近年公開された自動仕訳ルールの一括編集機能を使うと、既存ルールの修正・整理が一括で行えます
5. 自動仕訳ルールの考え方
会計ソフト側に自動仕訳ルールを置くと、CSVを取り込むたびにETCを含む摘要 → 旅費交通費へ自動分類されます。実務でよくあるルールの例は「摘要に ETC を含む」「摘要に NEXCO を含む」「摘要に 首都高 ・ 阪神高速 を含む」をいずれも旅費交通費へ振り分ける形です。ただし業務利用と私的利用が混在する社用車のETCカードについては、自動仕訳に任せ切らず、月次レビューで業務/私用の按分を確認する運用をおすすめします。
6. 電帳法対応のファイル命名と保管
電子帳簿保存法(電帳法)の検索要件を実務で満たしやすいファイル命名・フォルダ構成の例として、フォルダを「2026 / ETC / 利用明細 / CSV」、ファイル名を「2026-04_カード末尾1234_ETC利用明細.csv」とする運用が挙げられます。CSV取り込み後も、元のCSVファイル自体は電帳法の電子取引データとして保管が必要な点に注意します(取り込み後に削除しないこと)。
7. インボイス制度との関係
インボイス制度(適格請求書等保存方式)下では、ETC通行料の仕入税額控除を受けるための保存要件として、国税庁のQ&A 問103で「高速道路会社等ごとに任意の1取引」運用が示されています。Q&Aの射程はETCクレジットカード利用が中心で、ETCコーポレートカード・ETCパーソナルカード等の各カード種別の扱いは公開資料を必ず参照してください。
8. freee と マネーフォワード の運用比較(中立)
両者は競合関係にあり、JTRはどちらにも肩入れしません。下表はそれぞれの公開ヘルプから読み取れる仕様の傾向であり、優劣の評価ではありません。自社で既に契約しているソフトを優先するのが現実解です。
| 観点 | freee | マネーフォワード クラウド会計 |
|---|---|---|
| CSVテンプレートの提供 | あり(取引インポート用テンプレート) | あり(通帳・カードCSV用テンプレート) |
| 自動仕訳の名称 | 自動で経理 | 自動仕訳ルール |
| 部分一致ルール | あり | あり |
| ルールの一括編集 | UI操作 | 2026年に一括編集機能が公開 |
| ETC特化機能 | なし(汎用CSV取り込み) | なし(汎用CSV取り込み) |
